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2010年09月02日

アジアの中流階級が増加


アジア開発銀行(ADB)の
最新報告書によると、
アジア地域の中流階級が
最近急速に増えたため、
購買力も増え、輸出需要への依存が
段々減ってきている


アジア経済が今後20年間、
引き続き成長していくと
アジアの中流階級は27億人に増える。

2030年までにアジア人の消費が
32兆USDに達する可能性があり、
これは全世界の43%を占める。
アジアの消費者はアメリカ、ヨーロッパ人にかわり
上位に入ったので、世界全体の経済はバランスを取れる。

2008年の報告によると、
アジアの中流階級は19億で、
アジア人口の56%と相当するが、
1990年にはまだ21%。
2008年にアジアの消費総額は
4兆3千億USDを達し、同年度のOECDの消費の
3分の1に相当する。


1日2~20USDを支出

アジアの中流階級は
1日2~20USDを消費する。
この基準はヨーロッパよりかなり低いが、
アジアの中流階級の消費は近年急増している。

上記の基準によると、
中国の中流階級は1990~2008年に
8億人増加し、アジアで最大となった。

Ly Chung Hoa-ADB経済最高顧問によると、
アジアの中流階級は半分以上が
1日2USD~4USDを消費しているが、
何か大きな影響を受ける場合は
貧困階級に戻り易い。

中流階級の成長が
人民の知識と社会の発展を高めるので、
より高い質のサービスを求める。

Ly Chung Hoa顧問は
「中流階級はより良い教育をされるので、
 公民権を良く認識し、サービスに対する需要も高い。
 それを通じてサービスの質が高まる。
 特に公共サービスの質が上がる。」
と述べた。

Cheng Xu- Moody's研究員によると、
1日2~4USDを消費する人が
中国とインドの貧困階級である。
ただ、中国とインドの中流階級が
急速に増加することも現実である。

具体的なデータはまだないが、
アジアの中流階級の消費は
ADBの報告の基準より高い。

Cheng氏は
「海岸沿いでの不動産の価格が急に上昇した理由は
 主にトレーディングの影響であるが、
 数社が急に潤沢になった。
 その他、車を所有することが
 中流階級の特徴とも言われる自動車の、
 中国での販売車数は今年1500万台に達すると予測され、
 国際経済危機前のアメリカの販売台数と同様になる。
 販売台数が多くなっても、
 中国の中級階級が増えるとは言えない。」
と述べた。


輸出依存から国内消費へ

2030年までにアジアの中流階級と上流階級が
社会の主体となり、
アジアの経済発展方式が
輸出依存から国内消費へと変わる。

この変化を通じて
全世界の経済がバランスを取りつつ、
国際金融危機等の影響を回避すれば、
アジアと世界が大きな発展のチャンスを得られる。
同報告書はアジア諸国の政府が
中流階級の成長を促進する優遇対策を実施するべきだと
している。


サイゴンエコノミックスタイムズ 2010年9月1日

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