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2010年12月15日

越企業の経営状況 原始段階と評価


12月14日、ホーチミン市で、
国家証券委員会と国際金融機構(IFC)の共同調査の報告があり、
その中で、ベトナムでの企業経営は、
まだ原始段階である、と指摘された。


この調査は、ハノイ証券取引所(HNX)と
ホーチミン証券取引所(HOSE)の、
時価総額の90%以上を占める大規模上場企業、
100社を対象に行われたもの。

報告によると、企業経営が基準以下だった企業が、
実に43.9%を占めた。
この調査は5分野
(株主権利、株主に対する対処の平等性、各関係者の役割と権利、
 情報提供の透明性、取締役会の責任)に分けて行われた。

上記の5分野の中で、最も高く評価されたのは、
株主に対する対処の平等性(65.1%)で、
それ以外は、関係者の役割と権利の実現(29.2%)、
取締役会の責任(35.3%)、
情報提供の透明性(39.4%)と、どれも芳しくなかった。

調査対象となった企業は、
会計監査会社の独立性、
内部監査情報の不透明さ、
政府政策に関する情報と投資家への対策がない、と指摘された。

分野ごとにいえば、
医療分野と財政分野(銀行、保険、不動産を含)は、
経営状況が最も良い。
その理由は、この二分野に対する規定が最も厳しく、
監査も良く行われているためである。
また、石油分野は経営状況が最悪と評価された。

国家証券委員会副委員長-Vu Thi Kim Lien氏は、
今回の調査結果は、概ねベトナムの状況を
正しく反映させたものである、と評した。
また、現在、ベトナムの企業経営は
まだ原始段階である、との報告がされた。
そのため、ある規定がある場合、
企業は外聞を良くする為に実施するが、
それは同時に、企業の利益を全く考えない状況であったりする。

Lien氏は「上場会社はベトナム経済でも先進企業であり、
透明性が最も高いと考えられてきたが、
実際、国際基準にはまだ遠い状況である。
同調査を通じてベトナムは、
自国企業の状況が良く分かるようになった。」と述べた。

上記の報告以外で、
「ベトナムの企業経営ガイドライン」と言う本も
IFCと国家証券委員会から共同出版されている。
販売単価は1冊20USD。
同書には、2008年より現在まで展開されてきた、
ベトナムでの企業経営の実態が掲載されている。



サイゴンエコノミックスタイムズ  2010年12月15日

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