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2011年06月24日

USDのミリオネア、2010年より30%増


世界中のミリオネアは昨年より8.3%増加し、アジア太平洋地域での人数が
ヨーロッパを上回った


2010年はベトナムと香港のミリオネアが前の年と比較して30%増となった。

これはMerrill Lynch Global &Capgemini SAによる統計である。

国際金融危機以前の人数を凌ぐ増加数

Merrill Lynchが発表した昨日の全世界資産報告書では、100万USD以上の
資産を所有する人は、国際金融危機以来で最低だった1,090万人を超えた。
現時点でミリオネアが確保している資産は42.7兆USDに到達し、2008年に
起きた金融危機発生以前の2007年に記録した40.7兆USDを超えた。

同報告書におけるミリオネアの基準とは、現時点の不動産とコレクションを
除いて最低でも100USDの資産を所有している人である。

アジア太平洋地域では人数が9.7%増加して330万人となった。特に、香港と
ベトナムは増加が一番早かった。同報告書によれば、ベトナムのミリオネアは
2010年中に30%の増加を示したが、また、ヨーロッパは6.3%増にとどまり、
310万人だった。北アメリカでは8.6%増えて340万人となった。

Merrill Lynch Global Wealth Managementの高級顧問であるJohn Thiel氏は
「地域別で見てみると、アジア太平洋が2010年のメインである」と述べた。
証券市場と不動産市場の回復は、東南アジアのミリオネア急増にとって重要な
ポイントである。

アメリカは世界一ミリオネアの多い国であり、次いで日本、ドイツ、中国である。
世界中のミリオネアの53%がアメリカ、日本、そしてドイツに居住している。
中国のミリオネアは12%増え、53万4,500人に達した。また、インドは初めて
TOP12に入り、ミリオネアの数は15万3,000人となっている。

3,000万USD以上の投資資産を所有する人が急増し、2010年には10%増加した。
だが、2010年における全世界のミリオネア増加率は2009年より低い。理由は
2010年の証券市場回復が2009年より鈍化したためである。

シンガポールではミリオネアの家庭数が33%の増加となっているが、全世界の
平均増加率はわずか12%だ。PricewaterhouseCoopers の調査では、2013年には
シンガポールがスイスに代わって全世界の銀行と資産管理の中枢になる見込みだ。

注目はハイリスク・ハイリターンの投資

2010年は投資環境が安定しており、経済回復は各方面で完全に出来ていないが、
証券市場、不動産市場、商品販売の成長が安定してきた。

ミリオネア業界の投資策も2010年に変化を見せ、ハイリスク・ハイリターンの
分野に注目している。ミリオネアは投資資金の大部分を新たな発展市場の証券や
商品販売等、リスクの高い財産に投資を行っている。

2010年末までにミリオネアは証券に対して投資資金全体の33%を投資しており、
2009年の29%を上回っている。また、商品販売の分野に対する投資では全体の
22%を占めており、こちらも2009年の16%を超えている。

日本を除くアジア太平洋のミリオネアは不動産を主な投資分野に選択している。
2010年末の時点ではミリオネアの投資品目の31%が不動産であり、2009年の
28%より高く、全世界における平均投資比率の19%を大きく凌いでいる。

新たな発展市場に対しての投資は2010年のミリオネアの重要な選択肢である。
2010年初めからの11ヶ月でミリオネアは証券と社債に大量投資し、年度末に
利益を生むために売り出した。

将来の計画については大多数のミリオネアが商品加工販売企業への投資を拡大し、
確保した不動産や現金を減少させる見込みである。

富裕層の業界では若いビリオネアと女性のビリオネアも増えている。2008年には
まだ女性のビリオネアが全体の24%だったが、2010年には27%に増加している。
このうちの17%が45歳以下であり、比率は2008年の13%より高い。

この報告書は世界のGDPの98%を占める71カ国の集計に基づいて作成されている。


サイゴンエコノミックスタイムズ  2011年6月24日

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