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2011年10月24日

ベトナム営業環境 8ランクダウン


世界銀行の最新報告書によると、
2012年に営業環境格付けで、ベトナムは183カ国のうち
98位となり、2011年より8ランク下がった。
納税は最も大きく下がり、151位となった。


ベトナム:資金貸付活動が厳しく管理され、
投資家の権利が確保される


一人当たりの年間所得が1100USDという
低所得国であるベトナムの、営業環境の格付けは
98位/183位となり、2011年より8ランク下がった。
原因は、政府の政策による改善があまり見られず、
政策が悪い方向へ進んでいるためである。

納税分野の格付けは大幅に下がり、151位となった。
ベトナム企業の納税回数は年間32回で、
東アジア及び太平洋地域の平均回数の25倍より低い。
納税時間は年間941時間であり、地域の平均時間の
4倍多い。

ベトナム企業の資金の流動性がなくなるのを
改善すべく対策の効果は徐々に低くなり、
その面でベトナムの格付けが130位から142位に下がった。
ベトナムでは資金流動性を改善するため、
企業が総資産の15%相当の経費しかかけず、
東アジア及び太平洋地域の企業の平均経費より5%低いが、
実施期間に5年もかかり、アジア地域の企業より2倍長い。

同様に、企業設立、資産登録、資金貸付、貿易関係の政策も、
効果が低くなっている。
例えば、ベトナムでは企業を設立するための経費が
地域内の他の国の半分しかないが、時間がかなりかかる。
企業は、9ステップを踏み、44日かかるが、
東アジア・太平洋のほかの国は7ステップと38日しかかからない。

資産登録、資金貸付の政策が、ベトナム企業にとって
有利な環境を備えていると評価されているが、
2011年と比べて効果が低く、そのため、格付けが
2011年より1ランクから3ランク下がった。

「2012年営業環境格付け」によると、
ベトナムの格付けは残りの国より低くなっているが、
ベトナムでの投資家権利確保の政策には様々な改善が見られる。
そのため、格付けは去年より6ランク上がった。
理由は、ベトナムが企業の運営者の責任に関する基準を上げ、
企業の活動と関係する取引に対する、株主の権利を上げたことである。

また、一つ窓口の行政手続問い合わせ制度を適用しているため、
設立許可の申請、契約の実施に関する規定が積極的に改善されている。


シンガポールの営業環境 引き続き1位

「2012年営業環境」は、IFCと世界銀行の共同で実施された
調査評価である。この調査は、営業関係の10の要素に基づいて、
183カ国で活動している企業に対する影響を評価している。

2012年の調査は、2010年6月から2011年5月までの規定を分析。
今年、営業環境の利便性に関する格付けが拡大された。
電気の供給源等の、生産活動に対応する要素も含まれる。
同報告書によると、生産営業活動に適切に対応できる国は、
アイスランド、ドイツ、台湾、中国、香港、シンガポールである。

今年の格付けによると、シンガポールが最も良い営業環境が
整備される国となっている。
次いで、香港、中国、ニュージーランド、アメリカ、
デンマークとなっている。
これらの国では、企業の営業にとって理想的な環境が整備されている。

この183カ国のうちの125カ国の政府が、
営業活動に関わる245規定を改善した。
この数は、去年より13%増えた。
この6年間で、163カ国が企業に対して有利な政策環境を備えた。
中国やインド、ロシアはその典型的な例である。

東アジア及び太平洋地域では、シンガポールの次に
香港が企業の設立申請、営業登録、納税申請で容易な国、
タイ、マレーシアと台湾が、有利な営業環境がある国
と評価されている。
香港における企業にとって困難なことは、唯一資産登録のみである。



Vef.vn  2011年10月24日

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