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2008年12月09日

証券関連市場 安定した発展


2008年、国際的な金融危機は、
ベトナムの投資開発用の、資金調達にも影響を与えた。
しかし、財務省によると、2008年の資本市場
(債券、証券、保険、会計検査の各市場)の
発展は記録的なものであったという。

<債券市場について>

債券市場の活動に対する政策・管理体制が
十分に整備されたことにより、
債券発行、取引活動を全てカバーする事が可能となり、
中長期資金の調達に対し、必要なインフラが整った。
市場の管理体制についても、
発行と取引が一機関に統一されたため、
集中した専門性の高い市場が形成できるようになり、
市場発展に向けて最も有利な環境が揃った。

2008年6月より、ホーチミン市証券取引所に上場している債券は、
全てハノイ証券取引センターに移され、
新発行と、新発行債券の上場は、
全てハノイ証券取引センターで行われることとなった。
債券市場に関する発行市・取引市場は、
徐々に充実してきている状態だ。
2008年、債券市場も様々に変動してきた。
国債金利は市場動向に合わせた調整がなされ、
資本市場の開発的な需要にも対応し、
国家銀行の金融政策にも、段階的にすり合わせを行ってきている。

年初10ヶ月の、国債発行による調達資金は、
計画の52%に達し、
財務省国庫債券発行による調達資金は、
計画の42%、
ベトナム開発銀行債券発行からは、
計画の82%に達した。

<証券市場について>

1年後の、証券法、ガイドライン、政策の実施体制の見直しに向け、
市況に合わせた証券市場の管理を強化するため、
訂正、補足が続けられている。
現在までに、証券市場関連の法律も整備が進み、
証券関係者の信用も高まってきている。
活動管理や市場監査も充実してきており、
主導的に市場が運営されている。

年初10ヶ月で実施されたIPOは、27回、
そのうちの24回で6.5兆ドンが調達された。
2008年中に上場した企業は76社に上り、
上場証券数は330銘柄に増えた。
株式市場の時価総額は、GDPの約19%を占める。
2008年、新たに13社のファンド管理会社が設立許可を得、
ファンド管理会社の数は41社に増えた。
その他、新たに5の証券投資ファンドが開設され、
これらのファンドの資金総額は、約2兆ドン。

<保険市場について>

保険市場については、引続き保険営業法や各ガイドライン、
関連政策の充実が図られ、
保険市場の、健全で安定した発展のための、
法整備が進められている。

財務省が出した2008年9月16日の
議定No. 103/2008/NĐ-CP には、
自動車運転者に対する人事責任について規定しており、
自動車所有者の対人責任保険の発展を目指している。
現在、財務省は保険分野の行政違反処罰に関する
議定No. 118/2003/NĐ-CPの代替案を作成しているところだ。
同時に、財務省監査官に対する処罰権限を明確化し、
処罰の効果を高めていく方針だ。

2008年、保険市場は安定した発展を維持しており、
前年からの成長率は8.22%となった。
市場全体の売上は、260.82億ドンに達する見込み。
そのうち、保険料の売上 78.01%、
投資活動の売上 21.9%を占める。
2008年末までの保険投資額は57兆ドンで、
2007年の10兆ドン増となる予想。
現在全国に、生命保険会社11社、障害保険会社26社、
再保険会社1社、保険仲介会社10社あり、
主資本 約18兆ドン。

<会計検査市場について>

会計サービス、会計検査については、
経済の透明性と監査管理の質の向上のため、
また、金融市場の安定した発展を確保するため、
現在159社の独立会計検査会社があり、
949人の会計検査員がいる。
会計検査対象は量も対象種類も拡大しており、
当初、上場企業、株式発行機関、
企業取引機関のみを対象としていたのが、
現在では、公衆会社、証券発行会社、地方投資開発ファンド、
新住宅・工業団地の投資主(投資資金の監査)、
証券会社に出資した機関、個人(出資資金の検査)、
外国証券会社のベトナム支店、
外国ファンド管理会社のベトナム支店等にまで拡大している。

財務省(MOF) 2008年12月8日


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