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2009年08月04日

売却と保有継続 ICV株主2分化


Indochina Capitalが運営する
Indochina Capital Vietnam Holdings Limited (ICV)は、
株主の希望を聞き入れ、2グループに大別されることが決定した。


しかし、Indochina CapitalとDragon Capitalの合弁会社は、
まだ決定されていない。

ICV代表取締役会は、2つの大株主グループが
8ヶ月に及ぶ交渉の末決定した、ICVの投資品目の改善計画を
7月31日、発表した。

それによると、現在のICVの投資品目は、
2つのグループに分けられる。
1つは現行を引き続き投資する品目、
もう1つは売却される品目である。

Beat Schuerch-Indochina Capital Group投資担当社長によると、
Indochina Capitalは、価値がNAVより15%低くても、
利益を現実化したい株主に対し、ICV証券の売却を許可、
長期的に投資したい残りの株主は、
引き続きICV証券を保有することができるようにした。

ICV株主の2分化

まず、2008年後半の世界金融市場の急変動を背景に、
2009年の6、7月、
ICVファンドと他のベトナムへの外国投資ファンドのNAVは、
連続的に下落した。

Peter Ryder-Indochina Capital代表取締役社長は、
「下落といっても、08年6月までは
 15%を超えることがなかったのに、
 11月末には65%以上下落した。」と述べた。

この異常的な急落は、証券市場暴落の時点で、
大量の現金と債券が慎重に確保された状況で起こったため、
ICVの下落は、各投機ファンドから大きな注目を集めることとなった。

これらの投機ファンドは、
9月の上旬から積極的にICVファンドの証券を購入し始めていたため、
現在大量の証券を保有している。
したがって、ICV株主は目的の異なる2つのグループに分けられる。
1つは短期利益を現実化したいため、ICV証券を売却したい。
残りはベトナム証券市場の長期的な発展に対する期待から、
長期的に投資していきたい。

この2グループの矛盾を解決するため、
ICVの取締役会とICV投資ファンド管理会社
(Indochina Capital Advisors (ICA))との間で、
8ヶ月に渡り株主と協議を行ってきた。
一時は矛盾が解決できないような状況になった時もあったという。

結局、Indochina Capitalは
ベトナムで最も経験豊富な外国投資ファンド、
Dragon Capital Groupと50:50の合弁会社を設立し、
ICAの代わりにICVを管理することになった。
この合弁会社の設立合意書は、
2009年4月16日に一部発表となっている。

Peter Ryder氏は、
「ICVの投資品目を引き続き管理するのは、
 この合弁会社である。Dragon Capitalは、
 投資品目の管理サービスを提供する責任を持つ機関である。
 ICAは引き続きに会計、法律的な手続き、
 投資家の活動の調整を行う。」

売却の市場への影響は

今回の解決方法は、ICVの各グループ間の矛盾を一部解決、
これを通じてIndochina Capitalは自己商標を守ることができた。
さらに、ベトナム証券市場は回復傾向が強い。

Beat Schuerch氏は、投資品目を分ける時、
長期的に投資したい株主は、NAV増加により直に利益を得られる。
そして、短期的に投資したい株主がICVに残らない、話した。

最後に重要なことは、
各民営会社への投資品目に対する変動についてである。
VietcombankとBao Vietが6月末に上場したことで、
ICVの投資品目の構造はかなり変動した。
上場株が70%、未上場株が30%となっている。
これらの株式の流動性はかなりよくなり、
投資品目の透明性は大きく改善された。

今回のICVがとった解決法は、
ベトナム証券市場に影響を与えるだろうか。

この質問に対して、Beat Schuerchは、
65%以上の株主が換金を希望した場合、
投資品目を完全に売却する可能性も考えられると、言った。
しかし、ICV株主の大半が即換金を希望しなかった。

Indochina Capitalは、ICV換金のために売却する投資品目は、
一部分に留まると考えている。
Peter Ryder氏は、
「売却が一部分に収まれば、
 我々の今回の動きがベトナム証券市場に、
 悪い影響を及ぼすことはない。」と答えた。

当然、残りの問題はICAとDragon Capitalの
合弁会社設立の件である。
これについては、09年9月3日に行われる予定の
ICVの臨時株主総会で決定される予定。

Peter Ryder氏は、
「株主総会が批准された場合、
 この合弁会社が引き続き、中長期付加価値増加の方針で、
 ICVの投資活動を行う。」と確認した。



Vneconomy.net  2009年8月3日

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