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2008年01月21日

地域異差と国民性


約70社がひしめくベトナム証券業界。
その成長戦略には大きく地域差がある。
また、発展途上のベトナム証券業界も感じさせる。

ホーチミン本社の証券会社は、
企業戦略が明確で、外部に対してその戦略がオープンであることが多い。
一方、ハノイ系証券会社は、
オーナーらが利権を引っ張ってくることで、
社員たちを”養っている”現状があるようだ。


ハノイ系証券会社の特徴

成長戦略
 ・人脈を売りにした”ベトナムらしい”ビジネスを展開
案件入手方法
 ・政府人脈を背景にした、利権がらみの優良案件を入手
情報開示
 ・消極的
今後の見通し
 ・利権がらみであるため、非常にわかりづらい。
  しかしながら、大型投資案件受託には国営企業しかないので、
  外資系金融機関は関わらざるを得ない現状がある。
  そういった理由より、個人投資家は付き合いずらい。

 
ホーチミン系証券会社の特徴
成長戦略
 ・顧客ニーズを捉えた成長戦略を模索
 ・外資系ファンド・外資系人材を活用した発展戦略
案件入手方法
 ・リサーチ部門を強化することで、優良案件を入手
情報開示
 ・情報を開示することが、投資家を集め、投資資金を集めることだと知っているため、非常に積極的
今後の見通し
 ・統廃合(証券会社の数が多すぎるため)を繰り返しながら、
中長期的に成長してゆけることは間違いない。
  また、情報開示に積極的であるため、個人投資家はこちらの証券会社と付き合うべき。

 

証券の特徴

業界利益を考えない
 証券業界に限らず、業界利益を守ることには関心が低い。
 例えば、証券売買システムを共同購入し、導入コストを下げること。
 日本からの投資資金を業界として導入して行くこと等々。

ビジョン無き成長
 ”こうあるべきだ!”を語り、
 事業展開する事業会社や証券会社に出会ったことが無い。
 それだけ国として、業界として成長している証拠なのだろうが。
 
系列が存在しない
 日本では、”系列”の証券会社が多数存在する。
 しかしながら、業歴が浅いこともあるが、系列が存在しない。

数ヶ月で全てが変わってゆくこの業界の現状についてゆくのがやっとである今日この頃である。


大木健司(Kenji Oki)
株式会社ブルーチップ・コンサルティング

URL   http://www.bcc-jp.com/
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