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2012年03月08日

中国より高い?ベトナムの生産経費


ベトナムでは大手メーカーに対抗できる生産活動や裾野産業が
まだ不足しているため、部品や材料を外国から輸入しなくては
ならない状況がある。


これは日系企業が継続的に活動を拡大しており、日本とベトナムの
文化に存在する多くの共通点が原因の1つとなっている。

ただ、CPIと賃金の高騰がベトナムに対する日本企業の投資を
抑制しているのも事実のようだ。

以下はホーチミン市から車で約40分に位置するベトナム南部の
Long Hau工業団地に関する話である。この工業団地は活用度が高く
多くの若いベトナム労働者と日本企業の運営者が働いている。

面積は252ヘクタールで約70社のうち数社が日系企業である。

低賃金・高スキルな人材

河内金属製作所(日本の機材製造会社)の工場で働いている人材は
20代が多い。常に彼らは日本の技術者に対して遠慮なく質問し、
貪欲に経験を学んでいる。

ベトナムでのFDI活動は日系企業にとって2つの面で魅力がある。
1つは地理的に日本と近いことであり、もう1つは技術があって
賃金の安い人材が雇えることである。

2011年にベトナム政府が日系企業に対して投資許可を発給した数は
記録的に高く、2008年と同様に2020年より80%の増加となった。

この原因は円高や中国での賃金高騰、タイの洪水などが主である。
これらの要素はアジア諸国の投資環境に多くのマイナス影響を与えた。
そのため、日系企業は他国に生産拠点を置かなければならなくなった。

住友コーポレーションは最近Thang Long工業団地に500㎡の工場を
建設した。ベトナムへの進出を計画する日系企業に対し、低賃金で
協力する住友は中小企業対象のレンタル工場建設を拡大している。

日系企業の多くはベトナムを将来的な市場と考えている。

Nippon Steelが2011年5月にベトナムの南部で橋や港等の大規模な
工事に必要な鉄パイプの生産工場をオープンしたのは良い例である。

不足する裾野産業

また、日本の大手であるハウス食品は2012年1月にベトナムに支店を
開設した。目的は2013年よりインスタント食品をベトナム市場で
アピールすることである。

ハウス食品の代表者は「ベトナムは様々な面で日本の経済成長期と
似たような状況になっている。我々はベトナムでハウス製品の需要が
増加すると確信している」と述べた。

しかし、まだベトナムでは部品の生産企業が非常に少ないため、
大手のメーカーは外国から必要なものを輸入しなければならない。

ベトナムに工場を置いた日本企業は最終的にベトナムでの生産経費が
中国を上回ると判断した。労働者からの賃上げ要求も高まっている。

JETROのある専門家は「ベトナムは投資リスクを多様化したがっている
日系企業にとって1つの選択肢にはなったが、主な生産拠点をベトナムに
移すのは非常に危険だ」と述べた。

ミャンマー等のベトナム近隣国の政府は、これまでにも外国の投資を
誘致するために様々な対策を実施している。

CafeF.vn  2012年3月8日

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