« 越銀行立て直しにIMFは不要? | メイン | 東アジア最速の発展 ~ベトナムの国債・社債市場~ »

2012年09月10日

ベトナム製携帯電話 衰退深刻


国内製の携帯電話は、一時非常に流行したものの、
今は徐々に消えつつある。
多くの国内製携帯電話メーカーは、
海外勢との競争に破れ、衰退の一途を辿っている。


国内製の携帯電話メーカーが最も輝いていたのは、
2009~2010年にかけてであった。

市場では、An Binh通信会社(ABTel)のQ-Mobile、
HIPTのHi-mobile、CMCのBluefoneなどが誕生し、
格安携帯電話を提供してきた。

これらの携帯はSimが2つあり、複数のスペックが搭載され、
Nokia、Samsung等の外国勢と比べるとかなり安く提供されてきた。
2010年に最優秀と評価された国内メーカーの携帯電話は、 Q-Mobileであった。
当時、ABTelのQ-Mobileは、国内市場のシェア20%以上を確保していた。

その頃Q-Mobileは主に、格安携帯電話Nokiaからの顧客獲得で躍進していた。
2011年に入り、Q-MobileのメーカーはNokia上回り、
国内市場シェア50%以上を目標に掲げた。

実際は、期待通りにはならなかった。
2011年に入り、携帯電話市場は固定化が進み、
2012年半ばには、飽和状態といえる状況になった。
経済状況の停滞のほか、海外の大手メーカーとの競争も激化してきており、
国内メーカーは厳しい状況に立たされている。

消滅の危機に瀕する国内メーカー

8月、 国内大手Q-Mobileは新「開発キャンペーン」を展開した。

Q-mobileは消費者の認知度も高い。
今後ABTelは、スマートフォンを中心に力を入れていく予定であるという。

ただ、多くの専門家が今回の「Q-smartの計画」には懸念を示している。
今は、過去Q-mobileが躍進を遂げた頃とは、時代が変わっているというのだ。

Q-Mobileを追う国内メーカーはない。
現在、Hi-Mobile、BluePhone等の国内メーカーは、
軒並み活動中止、縮小を余儀なくされている。
2012年末までに生き残れるメーカーは、
Q-Mobile、AVIOぐらいであろう、といわれている。

国内メーカーは、主に格安ニーズに対応してきた。
しかしNokia、LG、Samsung等海外勢との競争も激しく、
今後、自国のシェアを維持できるか、先行きは暗い。

IDC市場研究調査会社によると、
海外勢との競争の激化が影響し、
国内メーカーは2010年の24%から2011年には21%に減少した。

国内電話の業績はまだはっきりしていないものの、
この1年の関連製品も含めた国内製品の売上は、
平均30~50%減となっているようだ。

国内製携帯電話が最も発展した時期、
国内生産を保護しよう、というアイデアが出されていた。
しかし衰退に傾いたこんにち、それはアイデアのまま寝かされている。

また、ベトナムの携帯電話会社は、デザイン設計は行うものの、
部品は全て中国から輸入しているのが現状である。
国内メーカーの生き残りを掛けた具体策は、まだ見えてこない。



CafeF.vn  2012年9月10日

« 越銀行立て直しにIMFは不要? | メイン | 東アジア最速の発展 ~ベトナムの国債・社債市場~ »

    ・本資料に記載された情報の正確性・安全性を保証するものではなく、
     万が一、本資料に記載された情報に基づいて
     皆さまに何らかの不利益をもたらすようなことがあっても 、一切の責任を負いません。
    ・本資料は情報提供のみを目的として作成されたものであり、
     投資その他何らかの行動を勧誘するものではありません。
    ・本資料の全部または一部を無断で複写・複製することを禁じます。

運営会社編集方針お問い合わせプライバシーポリシー