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2012年12月03日

不動産会社 2013年も厳しい見通し


不動産会社の大半が、この1年を困難のうちに過ごした。
来年以降彼らは、どのような計画を立てているのだろうか?


悪夢の2012年

2012年第3四半期の会計報告書を見ると、
殆どの上場不動産会社が大変な1年間を送ったことが分かる。
統計によれば、不動産会社のうち30%が赤字であった。
中でも良く知られているのが、Khang An (KAC)、
Licogi (LCG)、Quoc Cuong Gia Lai (QCG)、
Van Phat Hung (VPH)、ベトナム不動産投資会社(VNI)、
ハウス投資開発株式会社 (ITC)等である。

一方業績黒字であっても、その利益は小さく、
前年比40~70%減となっている。
そのため、利益が数億VNDという会社も少なくない。
中には、優秀な業績を上げた不動産会社も僅かではあるが存在する。
Vingroup (VIC)、Binh Chanh投資建設会社 (BCI)、
Dat Xanh株式会社 (DXG)といったところだ。

こうした業績悪化の原因は主に、市場の悪化である。
製品が売れない、多量の在庫を抱えるといった状況が多く見られた。
Vinaconex投資開発株式会社(VCR)は、
昨年第3四半期末の在庫品の価値が約80億VNDであったのが、
今年同期には4,052.2億VNDにまで膨れ上がり、
短期資産の86.8%を占める状態となっている。

こうした状況が相次いだことで、
企業の財政経費、運営経費、投資関連経費に大きな圧力がかかることになった。
現在も続く不動産市場が流動性を失った状態で、
この問題の短期解決は望めないだろう。

生き残り策が優先

現在殆どの不動産会社で、
2013年以降の詳細な計画が立てられない状況となっている。
ただ、2012年同様に慎重な計画が検討されている。
また、各企業とも成長目標を中心に立てていない。
その代わり、生き残り対策が最優先に掲げられている。

業績黒字の企業でも、殆どの不動産会社が
不動産以外の分野から収入を得ている。
例えば、ASMの売上は主に水産物の販売から来ている。
BCIでは、主に財政分野から利益を得ているのだ。

生き残るためには、各企業が経費負担を減らさなければならない。
Savico(SVC)は一部の不動産案件から撤退する計画を立てている。
しかし、今換金すると赤字が出るため、
企業はその判断を慎重にしなくてはならない。

中、上級ランクのマンションに投資を行っている企業は、
営業方針を変えている。
Savill Vietnamの調査では、
2012年第3四半期、不動産市場で実行できている案件は、
殆どがCランクのマンション(1平米当り1,200万~1,600万VND)だという。
ただ、営業方針を変えるにも、時間と資金が必要となる。
しかし、現在の状況では、この方法が唯一の方策ともいえるだろう。



証券投資紙 2012年12月3日

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