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ホーム > ベトナム投資メールマガジン > 第207号『 隠される国営企業リスク 債務削減目標の陰にあるもの 』(2012/08/28)

ベトナム投資メールマガジン

ブルーチップ・コンサルティングが、発行していた
「ベトナム投資メールマガジン」のバックナンバーです。

第207号『 隠される国営企業リスク 債務削減目標の陰にあるもの 』

★ブルーチップ ベトナム投資ニュース★ http://www.bcc-jp.com/member
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 ★目次 8月28日版
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 ▽トップニュース [ 隠される国営企業リスク 債務削減目標の陰にあるもの ]
          [ 周囲に遅れをとる、ベトナム労働者の技術力 ]
 ▽ヘッドライン  [ 経済・金融,ファンド・VN企業・外国企業・政府方針,規則 ]
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///// ベトナムトップニュース ///////////////////////////////////////////////////////

  『 隠される国営企業リスク 債務削減目標の陰にあるもの 』
  http://www.bcc-jp.com/member/news/economy/20120820-2333.html(全文)
  
  7月末政府は、2011年~2020年と2030年見込みの
  公的債務・外国債券戦略について認可した。

  この戦略は、ベトナムが段階的に公的債務を減らし、2030年までに
  公的債務がGDPの60%を超えない状況を作ること、
  その中で政府の借入金がGDPの50%を超えないこと、
  外国債券がGDPの45%を超えないことが、目標として掲げられた。

  国会で発表された財務大臣の報告によると、2011年末までの公的債務/GDPは約54.6%、
  前年比率より多少減った。
  その中で外国債券はGDPの約31.1%相当で、この比率については、
  世界銀行と国際金融基金(IMF)の評価で安全とされる比率に収まっている。

  ただ、ベトナムの公的債務に関するリスクは、国営企業セクターの中にある。
  このセクターは、政府から甘い資金支援を受けている。
  国営企業は、その経営が困難に陥った場合、政府は様々な方法で支援する。
  例えば、資本金の補足、借金の減少、借金の返済期間の延長、
  借金の削除、企業の代わりに借金を返済する等だ。

  こうした予算は国家支出として計上される。国家予算が連続して超過支出になっているので、
  政府は国債を発行せざるを得ない。
  それなのに、国営企業セクターの不良社債を返済するためには、
  国家予算を利用する可能性が高い。
  それがベトナムの公的債務の安定にとって、一番のリスクといえるのだ。(続)

  『 周囲に遅れをとる、ベトナム労働者の技術力 』
  http://www.bcc-jp.com/member/news/economy/20120827-2235.html(全文)

  外国投資家は、ベトナム労働者の強みについて、真面目であることと、技術的に質が良い、
  と評価している。しかし、技能が中国労働者に負けないぐらいで高いとされる一方で、
  ベトナムの生産能力が、中国を下回っているという事実は見逃せない。

  数年前まで、ベトナム労働力のメリットと言えば、賃金の安さであった。
  しかし、現在はその賃金もかなり値上がりが進んでおり、
  生産能力の差こそが、企業の利益に影響するようになっている。

  ベトナムは、生産経費の競争力が低いにも関わらず、給与アップという圧力を抱えている。
  計算によると、都市部の労働者が最低限度の生活基準を確保するためには、
  月収400万~500万VNDが必要となっている。

  また、ベトナム社会労働科学研究所とManpowerグループが共同で行った調査によると、
  ベトナムの労働者の技術力が、地域内で最低レベルである、との結果が出ている。
  特に、食品加工、医療、建設、運搬、化学、繊維等の分野では、
  労働者の技能不足が、重大な問題になっている。
  外国投資家たちの意識からも、ベトナムの「賃金の安さ」という魅力は、
  徐々に失われつつあるようだ。(続)

///// ヘッドラインニュース /////////////////////////////////////////////////////////

[[ 経済 ]] http://www.bcc-jp.com/member/news/economy/
  ・ベトナムに超過輸入状態再び
   今月は特に各種電話と部品の輸出で11.5億USD、繊維・縫製製品が
   14.5億USDを超えたが、他の商品は10億USD以下となっている。
   また、原油の輸出額は7.4億USDに達した。

  ・HSBC ベトナム貿易急速発展に太鼓判
   報告書によると、今後15年で、ベトナムの貿易が急成長するという。
   ベトナムの貿易総額は、2026年までに約187%増加しとなると予測している。
   これは、全世界の貿易額の成長率の2倍のスピードだ。

  ・鉱山採掘ライセンスの乱発、資源流出は大丈夫か?
   2005年10月から2008年8月までの3年間で、ベトナム各地の人民委員会が発給した
   鉱山採掘ライセンスの数は3,495枚に上ることが明らかになった。
   視察団は、これについて、「明らかに常軌を逸している。
   これは実際の需要を超えており、国家資源が損失する危険も孕んでいる。」

  ・インターネット普及 急増中
   2010年以降ベトナムは、インターネット利用者の多い国上位20カ国に入り続けている。
   ベトナムでは、インターネット利用者数は人口の30%以上を占める。
   専門家によると、インターネット料金が徐々に安価になってきているため、
   今後、利用者はさらに急速増加する見込みだという。

  ・覇気見えないベトナムにMoody’sがB1の評価
   Moody's のベトナムに対する格付けは経済成長(低)、行政機関の力(弱)、
   政府の財政力(弱)、リスクに対応力(可)の4つに基づいて評価される。
   ベトナムのマクロ経済は、財政政策の影響で安定してきている。
   インフレの上昇率は下がっているが、経済成長への懸念は完全に払拭されていない。

  ・国債市場規模 GDPの14%相当に
  ・繊維・縫製分野、485件のFDI案件を調達
  ・隠される国営企業リスク 債務削減目標の陰にあるもの
  ・7月までの輸出超過額8,800万USD
  ・46の証券会社が外国投資資金を確保
  ・米の輸出、7ヶ月で約420万トン
  ・EVN、中国から電気16億Kwhを購入
  ・周囲に遅れをとる、ベトナム労働者の技術力

[[ 金融・ファンド ]] http://www.bcc-jp.com/member/business/finance/
  ・国家銀行、OMOに4日間で23兆VND供給
   8月21日から24日までに4回目連続、国家銀行はOMOに大量の資金供給している。
   8月21日、まず5兆VNDを供給した。続いて8月22日と23日にはそれぞれ
   13.025兆VNDと3.683兆VNDを供給、いずれも金利は年8%で期限は7日間である。
   この4日間で国家銀行は併せて23.314兆VNDをOMOに供給している。

  ・Kien氏逮捕で喪失額17億USDの大きな余波
   Kien氏は昨日の朝に逮捕され、関係のあったACB、EIB等の銀行株式が
   大量に売り出された。昨日はVN-Indexが4.67%、HNX-Indexは5.24%下落し、
   市場全体で380銘柄が暴落した。

  ・テンベト証券、半年で黒字370億VNDの逆転劇
   テンベト証券株式会社が2012年前半6ヶ月の監査済み会計報告書を公開した。
   それによれば純売上は760億VNDで、前年同期より100億VNDの減少だった。
   売上が減ったのは主に自己売買部門だ。半年間で仲介部門の売上は急増し、
   純売上の50%以上を占める。

[[ VN企業 ]] http://www.bcc-jp.com/member/vn/vn/
  ・ベトナム人はチューインガムがお好き
   18年前、Phu Truong Quoc te株式会社(PTQT)は、独占権を持って
   ベトナム市場でのアメリカWrigley ガムの販売を開始した。
   これまでに、PTQTは5種類のチューインガムと2種類の飴だけを販売してきた。
   2011年にベトナム市場で販売されている、
   各種チューインガムの売上は1.5兆VNDに達するという。

  ・ベトナム企業の社債にレッドランプ点灯
   ベトナム証券市場の上場647社における比株主資本の借金比率は、世界一の1.53倍である。
   この数字は先進国と発展途上国を合せたものより高い。
   アメリカは2011年で1.2倍、同じ時期の中国が1.06倍だった。
   これは初めてのことではなく、長期的に続いている現象だが、調整がされて来なかった。

  ・大詰めを迎えた第2石油精製工場整備計画の交渉
   日本の石油精製会社は外国市場に進出する機会を精力的に探している。
   日本では高年化の影響や環境に優しいエネルギーを利用する傾向があり、
   国内市場の規模が縮小化されている。他にはJX Nippon Oil and Energyが
   Dung Quat石油精製工場拡大計画で Petro Vietnamとの協力を検討している。

  ・FPT 7月までで1.349兆VND黒字
  
[[ 外国企業 ]] http://www.bcc-jp.com/member/business/foreign/
  ・マクドナルド 2年以内に越進出か
   マクドナルド社の代表は、「我々は、アジア地域の幾つかのサービス会社を通じて、
   ベトナムでのフランチャイズ展開するためのパートナー企業を探している。
   計画では今後2年間のうちに、正式にベトナム進出する予定だ。
   将来的には、ベトナムで約100店舗は開設する予定だ。」と述べた。

  ・Hai Phong市で大規模な日本のFDI案件が認可
   先週末、日本の富士ゼロックスに対してHai Phong市にある
   VSIP(ベトナム・シンガポール工業・サービス団地)への投資許可がおりた。
   今回のプロジェクトは、およそ90億円の大きな規模で、 1億2千万USDに相当する。
   案件はコピー機、多目的機材、印刷機を製造、販売するものだという。

[[ 政府方針・規則 ]] http://www.bcc-jp.com/member/rule/rule/
  ・主戦場以外は不透明な国営企業の投資データ


             ★ ★ ★ ★ ★


◎編集後記
  気付けば9月も間近だというのに、暑さがまだまだ去りそうにありません。
  さて、そろそろパラリンピックがスタートするので、先日、HPを覗いてみたら、
  そのあまりの質素さに驚かされました。
  各ポータルサイトでも特集が組まれている様子もなく、情報の少なさに愕然。
  確かに、経済効果の薄さは仕方のないこととはいえ、この扱いの差は、ひどい。
  バリアフリーとか、本気で取り組む気あるのかなぁ、日本。(森口)
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■ 発行 株式会社ブルーチップ・コンサルティング http://www.bcc-jp.com
■ 編集責任者 森口
■ 編集 斉賀 HIEN
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■ 本メールマガジンバックナンバー http://www.bcc-jp.com/mm/

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